ITパスポート試験とは?
ITパスポート試験とは、IT業務に従事する専門家として業務を行うための、最低限の総合的な知識を身につけられる国家試験です。2009年に、それまでの基本的な試験として存在していた初級システムアドミニストレータ試験の内容を一部引き継ぐ形で新しく設立され、情報処理推進機構(IPA)が運営しています。最低限の知識を持つための資格ですので、一般的な専門資格とは異なり、ITパスポート試験に合格しないと就けない職業などはありません。しかし基本的かつ広範なIT知識の勉強ができるため、受験を奨励する企業は多くあります。対象は高校生から新社会人ぐらいまでが設定されており、国家試験の中では合格率は高めです。
具体的な内容としては、情報インフラの技術的な知識はもちろんですが、ITプロジェクトを率いるにあたってのマネジメントのしかたや、どうインフラを構成していくべきなのかなど、実際の業務の進め方の知識などが求められます。つまり、学生のうちにITパスポート試験に合格するためには、プロジェクトマネジメントなどの知識を得るための勉強が必要になります。そのため、学生と社会人では合格率に差があるのが特徴の一つです。
シスアドにITパスポート試験は必須?
ITパスポート試験は標準的かつ広範な知識を身につけるものであり、プログラミングの知識やセンスを得るためのものではありません。そのような知識を得るためには、民間企業が行っているプログラム言語の資格の方が適しています。ITパスポート試験で得られる知識は、あくまで入門の知識だということは覚えておく必要があります。
ITパスポート試験の合格率や試験日程について
試験は基本的に、マークシートによる選択式で、コンピュータに向かって解答を打ち込むことで進められます。試験は47都道府県各地で、地域によってその間隔は異なるものの、ほぼ毎週のように行われており、合否判定もその場で行われます。IPAのITパスポート試験のWebサイトでは過去問題も公開されており、非常に受けやすく勉強しやすい試験と言えます。
最後に
システム管理者向けの国家試験としては、他にも基本情報技術者試験、応用情報技術者試験などがあり、ITパスポート試験に合格した後はそれらを受験することを視野に入れてもいいでしょう。