ファームウェアとは?
ファームウェアとは、ある機器に内蔵されているICチップやメモリなどに書かれている制御用のソフトウェアのことを言います。ファームウェアとソフトウェアの違いを簡単に説明しますと、通常ソフトウェアというとコンピュータを動かすための情報全般を指しますが、ファームウェアの場合はある機器、つまりハードにあらかじめ内蔵されているものを指します。ですので、その機器以外では何の役にも立ちません。だからファーム(固定されている、固い)という名前がついているのです。よく聞く「ハードウェア」「ソフトウェア」「ファームウェア」という言葉を使って説明すると、「ハードウェア」にあらかじめ書き込まれている制御用の「ソフトウェア」が「ファームウェア」ということになります。
ファームウェアのアップデートの必要性
このファームウェア、古くは中身を書き換えることができませんでした。というのも基本的にハードウェアと一体で使うことを前提にしているので、ハードウェアを交換しない限りそれに命令するプログラムの書き換えも必要なかったからです。また記憶媒体として使われていた集積回路の特性的にも書き換えは困難で、「どうしても書き換えたい」という場合にはファームウェアが書き込まれた基盤ごとの交換が必要でした。
ファームウェアのアップデートの際の注意点
不具合の修正やウイルス対策の面から、アップデート(バージョンアップ)が必要な事態は当然存在します。それを解決したのがフラッシュメモリです。フラッシュメモリの登場によって情報の書き換えが容易になり、結果2000年代後半には通常のソフトウェアのアップデートと同様、一般人でも情報の書き換えができるようになりました。さらにはファームウェアのアップデートにともない、新しい機能を追加できるようにもなっており、ファームウェアのアップデートは非常に重要かつ、有用なものとなっています。ただし、気をつけることがひとつあります。それは書き換え中に電源を落とさないようにすることです。通常ファームウェアは電源のON/OFFによって左右されることのない媒体に書き込まれており、平時は特に気にする必要はありません。しかし、書き換え中に電源が落ちてしまうとそのハードを動かす大前提の情報が中途半端な状態になってしまうので、下手すると電源がつかなくなってしまうことさえあります。
最後に
一般的に、ファームウェアの書き換えが必要になることはそんなにありません。先ほども述べたように、基本的には書き換える必要がないものだからです。しかし逆に言えば、メーカーなどから更新のお知らせが来たときには、それなりの重要度があるともいえます。もしお使いの機器にファームウェア更新のお知らせが届いているのなら、電源にはくれぐれも注意しながらファームウェアの書き換えを行ってみてください。