サイバーテロとは?

電子機器にプレッシャーをかけ通常業務を妨害するのが【サイバー攻撃】です。その中でも実行側に政治的、宗教的、思想的などの目的があった場合を【サイバーテロ】といいます。つまり愉快犯や個人的怨恨(えんこん)などによる攻撃は明確にサイバーテロとは言いません。ここは電子であろうとそれ以外だろうと変わらないのです。
ではサイバーテロを起こす人たちは、サイバー攻撃を通して何を成し遂げたいのでしょうか。細かい目的はもちろん千差万別でしょうが、大まかにタイプ分けすると以下の3つに分類することができます。

サイバーテロの目的や種類

情報の搾取・捏造(ねつぞう)

情報を利用したサイバー攻撃です。自分たちの知らない情報の入手や、情報を使った示威、かく乱などを行います。敵対勢力の弱みが記載されているメールを入手してそれを流出させる、官公庁や警察など一般人では手が出せないような団体のホームページを改ざんし、そこに自分たちの主義主張を載せることで自らの喧伝、示威活動を行う、などがあります。

情報の破壊

これは逆に相手に自分の弱みが握られてしまった場合です。相手のマシンに侵入し、データの消去を図ります。DDoS攻撃などで相手サーバを落とそうとするのもこれに含まれます。

金品の授受

金品を目的としたものをいいます。感染すると「データがロックされました。解除するには何日までにいくら振り込んでください」というようなメッセージの表示されるウイルスをばらまき、実際に振り込まれた金品を団体の資金として利用します。この手のウイルスには見せ掛けだけのものと本当にデータがロックされて期限までに振り込まれないとデータがデリートされてしまうものがあります。このタイプのウイルスはランサムウェアと言われ、近年多く発生しています。

サイバーテロへの対策

こうしたサイバーテロを含むサイバー攻撃は国をまたいで行われており、その様子は各国を結ぶ通信経路のデータを観測することで確認することができます。こうした情報はさまざまなサイトにおいてリアルタイムで公開されており、今まさに行われているサイバー攻撃を覗くことが可能です。
サイバーテロ、と書くとすごく高度なことが行われていると思いがちですが、実は我々一般人レベルの知識でも防げる攻撃も多く存在します(もちろん中には一般的な知識では手に負えない、高度なものもあります)。「fail-safe(フェイルセーフ)」の考え方やシステム、セキュリティに冗長性を持たせることを徹底して行えば、最低限の安全性を保つことができます。