バックドアとは?

バックドアとはコンピュータへの侵入方法の1つ。「裏口」という日本語から分かるように、正規に用意された入口(IDとパスワードでの認証)ではない所からの侵入や、その入り口のことを指します。バックドアには意図的に用意されているものと、そうでないものに分けられます。意図的に用意されたバックドアとは、ほとんどが開発段階における修正作業の効率化のためのものです。このようなバックドアは稼働時にきちんと閉じられることがほとんどですが、ごくまれに閉じ忘れが存在します。それが意図しないバックドアです。これらはセキュリティホールの一種となり、悪意を持った侵入者に利用される可能性もあります。

バックドアの被害事例

悪意を持ったウィルスによってつくられたバックドアも存在します。トロイの木馬型ウィルスによって気づかぬうちにバックドアが開けられてしまうと、そのコンピュータへのアクセスを許してしまうことになるのでとても危険です。具体的な被害としては、『個人情報の抜き取り』はもちろん『踏み台』に利用されたりもします。最近では計算機として運用され仮想通貨の不正マイニングに使われた事例もあります。

アメリカでは、政府が諜報活動や犯罪捜査のためにバックドアを開けることが認められています。当然関係機関への申請、認可は必須なのですが、その過程が不透明なため一般市民のプライバシーが軽視されている、という見方もあり議論が続いています。

バックドアへの対策方法

バックドアへの対策はソフトウェア、ファームウェアのこまめなアップデートや、不要なソフトウェアはインストールしない、セキュリティソフトをきちんと入れる、といった基本的な事柄です。中でもルーターのファームウェアアップデートには注意を払いましょう。というのも、ルーターのファームウェアアップデート内容の大半はバックドアを閉じるためだと言われています。もし今お使いのルーターが最新のバージョンでないのなら、既にバックドアが取り付けられている可能性も十分にあり得ます。この記事を読み終わり次第すぐ、確認、アップデートされることをおすすめいたします。