セキュリティ専門家による脅威情報・ニュースをお届けしているトレンドマイクロ セキュリティブログの記事から、2019年9月に公開された記事の中から4本、ご紹介します。
法人システムを狙う「脅迫」と「盗用」、2019年上半期の脅威動向を分析
トレンドマイクロでは2019年上半期(1~6月)における国内外での脅威動向について分析を行いました。2019年に入り、法人組織を脅迫するランサムウェア被害が継続的に発生し、更なる深刻化の傾向すら見せています。またそれらの被害の原因として、標的型攻撃の手法を使用した攻撃の存在が明らかになってきました。
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「ファイルレス」と「ルートキット」を利用するダウンローダ「Purple Fox」の検出回避手法
脆弱性攻撃ツール(エクスプロイトキット、EK)の活動は、数百万もの活動が検出された最盛期当時に比べて相当の減少傾向にあります。しかし、2019年前半には「Greenflash Sundown EK」が再登場するなど、今後もその攻撃が消滅することはないものと考えられます。そのような活動継続中のエクスプロイトキットの例として、「Rig Exploit Kit(Rig EK)」があげられます。ダウンローダ、ランサムウェア、仮想通貨発掘マルウェア、情報窃取型マルウェアなど多様なペイロードを拡散することで知られるRig EKは、侵入および拡散手法に常に調整を施され改良されています。
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新たに確認されたJenkinsプラグインの脆弱性、情報漏えいの恐れ
ソフトウェア開発のビルドからテスト、そしてデプロイまでを自動化するオープンソースの継続的インテグレーション(CI)ツール「Jenkins」は、DevOpsなどの開発者に広く利用されています。Jenkinsのモジュール型アーキテクチャは、基本となる機能に「プラグイン」を追加して拡張することによって最大限活用できる仕組みになっています。Jenkinsコミュニティが提供するプラグインのサイト「Plugins Index」では、本記事執筆時点で1,600以上のプラグインが公開されています。しかし、公開されているプラグインの一部は、認証情報を暗号化せず、プレーンテキスト形式で保存することが確認されています。この状態では、情報漏えいが発生した場合、この認証情報を攻撃者に不正利用され、企業の機密情報へ知らぬ間にアクセスされる可能性があります。Jenkinsでは以前にCVE-2018-1000861などの脆弱性を利用した攻撃により不正マイニングやランサムウェア感染といった被害が発生しており、速やかな対応を推奨いたします。
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ボットネット「MyKings」の全体像がMDRによって確認される
2019年5月、アジア太平洋地域のあるエレクトロニクス企業においてのMDR導入プロセス中に、ネットワーク監視センサー「Trend Micro™ Deep Discovery™ Inspector 」が不審な活動を確認しました。この不審な活動は、ランサムウェア「WannaCry」の攻撃で利用されていたことで有名な脆弱性攻撃ツール「EternalBlue」に関連していることが判明しました。大きな脅威につながる可能性から、トレンドマイクロは、この時点で企業に注意を促しました。
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