コンピュータウイルスとは

コンピュータに侵入し、不正を働くプログラムのことを【マルウェア】といいます。その中でも、悪意を持ちながら自己増殖していくものが【コンピュータウイルス】と定義されます。ただ場合によっては自己増殖せずともプログラムからプログラム(ワード→エクセルなど)へと移動していくだけでもコンピュータウイルスと称されることもあり、そのあたりは詳しくは定まっていません。

簡単に言えば、悪さをしながらプログラムからプログラムへと渡り歩く(時には増殖しながら)のがコンピュータウイルスです。少し前に話題になった「タコイカウイルス」を想像してみるとわかりやすいかもしれません。感染したプログラムやファイルがタコやイカのイメージで表示されていくのですが、タコイカがどんどん連鎖的に増殖していく様はまさにウイルス感染そのものでしょう。

コンピュータウイルスの感染経路とその対策

コンピュータウイルスがパソコンに感染するまでには、大きく分けて2つの感染経路があります。1つは【ネット経由】、もう1つが【USBメモリなどの記憶メモリ経由】です。

ネット経由

ネット経由のウイルス感染を防ぐためには、セキュリティソフトを入れるのが一番手っ取り早く、かつ効果的な方法です。セキュリティソフトは主に「アンチウイルスソフト(ウイルス駆除ソフト)」と「ファイアウォール」の二つで構成されています。私たちがウイルス性の病気にかかったときにワクチンを処方されるように、コンピュータウイルスに対しても有効なワクチンが日々開発されており、そのワクチンの集合体が「アンチウイルスソフト」になります。これにコンピュータへの悪意のある侵入を防ぐ「ファイアウォール」などをあわせたものが一般に販売されているセキュリティソフトで、「セキュリティスイート」などと呼ばれています。

USBメモリなどの記憶メモリ経由

記憶メモリ経由の感染を防ぐためには、コンピュータに接続したデバイスを自動的に開かないような設定にすることが肝心です。社内外との打合せや、ランチ、タバコや化粧室など、コンピュータの前から離れるタイミングは誰にでもあります。そして、そのタイミングにこっそりと悪意を忍ばせた記憶メモリをコンピュータに挿入するのは、そのオフィスに出入りする人間(業者や管理人、社内清掃担当など)なら誰でも可能なので、デバイスを挿入されてからのケアが大事です。コンピュータにちゃんとロックを掛ける、指定したデバイス以外から勝手にソフトを読み込まないように設定するなど、基本的なことが重要です。

最後に

昔はウイルスを侵入させて情報をクラックすること自体に喜びを見出す愉快犯的な犯人が多かったのですが、現代では、なるべくばれないように情報を盗み出しそれを悪用するのが主流となっています。自分の情報がただ破壊されるだけでなく悪用されるとなると、その被害は甚大になる可能性がありますので、きちんとした対策を心がけましょう。